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日本初!カカオ原料のスキンケアブランドを開発した女性、勇綾香さんインタビュー

日本初!カカオ原料のスキンケアブランドを開発した女性、勇綾香さんインタビュー

横浜を代表するチョコートブランド『バニラビーンズ』で社内ベンチャーを立ち上げ、カカオ豆を使ったスキンケアアイテムをゼロから開発した株式会社アトリカで働く、勇綾香(いさみあやか)さんインタビュー。ポリフェノールやビタミンC…肌にいい成分が豊富なオーガニックカカオを使用したスキンケアブランド、『YAECO』が誕生するまでのヒストリーや、彼女自身のライフワークについて語ってもらいました。

 

美容効果の高いカカオ豆を、スキンケアアイテムに
日本初!カカオ原料のスキンケアブランドを開発した女性、勇綾香さんインタビュー
バニラビーンズみなとみらい本店のようす

―まず、カカオの美容効果に着目するようになったきっかけを教えてください。

 

勇さん:うちの会社がカカオ豆を輸入することになったことがきっかけで、カカオについて調べるようになり、その美容効果の高さに注目するようになりました。弊社は横浜エリアを基盤にチョコレートを製造販売している会社なのですが、2014年にみなとみらいに旗艦店をオープンさせた際に、製造方法をビーントゥバーに移行したんです。(※ビーントゥバーとは、カカオ豆を輸入し、焙煎するところからチョコレートになるまでの全ての製造工程を一つの工房で行うこと)

当時はまだ日本では、製菓用のクーベルチュールチョコレートを輸入して、それをブレンドしたりして使用する製法が主流だったので、これは画期的な取り組みでした。ビーントゥバーの方が細かい調整ができるので、味に個性を出せるし、より新鮮な状態のチョコレートをお客様に提供することができるんです。

チョコレートの原料となるカカオ豆は厳しい環境下で育つので、ポリフェノールやビタミンCが豊富で、とても栄養価が高いんです。ただ美味しいだけでなく、カカオは美容にもいい、そのことをコスメを通して多くの人に広めたい。「チョコレート=甘くてギルティー」という従来のイメージを一新したい。そんな思いで、社内ベンチャーを立ち上げ、カカオに特化したスキンケアラインの開発を始めました。

 

 

経験ゼロからのスタート……製品化までには二年半の年月が
日本初!カカオ原料のスキンケアブランドを開発した女性、勇綾香さんインタビュー

―なぜ美容分野の中でもスキンケアを選んだのですか?

 

勇さん:「チョコレート屋さんが、お土産感覚で販売しているコスメ」そんなイメージの商品は絶対に避けたかったので、「お肌が食べる、オーガニックチョコレート」というコンセプトのもと、とことん成分にこだわった商品を作りたいと思いました。だから、あえてコスメの中でもいちばんハードルが高いと言われているスキンケアアイテムから着手したんです。

 

私は元々今の会社にデザイナーとして入社したので、化粧品製造に携わった経験はもちろんなく、本当にゼロからのスタートでした。オーガニックコスメは個人的には好きでしたが、専門的な知識は全くなかったので、まずは色々なコスメショップに足を運び、ひたすらオーガニック化粧品のテスターを試して、「カカオと合いそうだな」と思った商品の成分と、その製造会社を片っ端からチェックして…最終的にその中から何社かピックアップして直接電話で問い合わせて、一緒に開発を進めていく会社を選びました。今思えば、とても地道で大変な作業でした(笑)。

 

 

―開発の過程で特に苦労したことを教えてください。

 

勇さん:まず大変だったのが、使用するカカオ豆のセレクト。食品会社が提案するコスメだからこそ、体にも環境にもいいカカオにこだわりたいなと思い、たくさんのカカオ豆の中からオーガニック認証の取れた、南米のカカオ豆を厳選しました。フェアトレードはYAECOのもうひとつのテーマでもあります。コスメ作りはチョコレート作りよりもカカオの仕入れ価格を上げることができるんです。高価なカカオを輸入することが、最終的に農園支援にも繋がります。

 

カカオは栄養たっぷりな反面、菌も強く扱うのが難しい原料。なので、カカオの良さを最大限に活かす素材のセレクトにも、相当苦労しました。何度も何度も試作を繰り返して、カカオと相性のいいアサイーやクランベリーなどのオーガニックフルーツ素材に辿り着きました。構想から、製品の完成まで、結局2年半ほどかかりましたね。

ブランドプロデュースは、学生時代からの目標
日本初!カカオ原料のスキンケアブランドを開発した女性、勇綾香さんインタビュー

―ブランドプロデュースには、以前から興味があったのですか?

 

勇さん:はい、ブランドプロデュースは私の学生時代からの目標でした。大学ではマーケティングを専攻していたのですが、デザインには元々興味があったので、学生時代からデザイン会社でバイトをしていたし、社会人になってから「もっと勉強したいな」と思うようになり、働きながらデザインの大学にも通いました。

 

入社後はチョコレートのパッケージデザインやショップのプロデュースを担当していました。私は経営企画室に所属していたので、セールスプロモーションにも携わることができました。働く前から、いつかブランドプロデュースをしてみたいという気持ちがずっとあったので、YAECOを形にできて本当に嬉しいです。

 

 

―溢れ出るバイタリティーの源は、「モノづくりが大好き!」という強い思い。『YAECO』のスキンケアラインには、そんな勇さんの思いがぎゅっと詰まっています。

~素肌に美味しいオーガニックカカオ~をテーマにしたYAECOのラインナップ
日本初!カカオ原料のスキンケアブランドを開発した女性、勇綾香さんインタビュー
左から:オーガニックカカオバターソープ¥1,300、クレンジングミルク¥3,400、モイストローション¥3,500、モイストミルク¥3,300、モイストクリーム¥3,000/YAECO

勇さん:ポリフェノールの持つ抗酸化作用は、エイジングケアに効果的。メインターゲットは30~40代の女性です。パッケージは日常にすっと溶け込むようなベーシックなデザインに。カラーリングもナチュラルにしました。特にオススメなのが、クレンジングミルクとモイストローション。クレンジングミルクはカカオバターが入った乳液仕立てなので、洗い上がりしっとりでW洗顔不要。洗顔って実はスキンケアの中でとても大事な工程です。強い洗浄力の洗顔料を使って、お肌が本来持っている油分を取りすぎてしまうと、お肌がむき出し状態になってトラブルの元になってしまいます。このクレンジングミルクはカカオの保湿成分がしっかり肌を保護したまま、肌をキレイに洗浄してくれる優れモノなんですよ。

 

モイストローションはカカオエキスがたっぷり。カカオのポリフェノールが紫外線のダメージからくるシミやシワの原因にアプローチしてくれるので、美容液効果も兼ねています。とろっとしたテクスチャーは浸透力がよく、肌にぐんぐん入っていくので、ブースターとしても使っていただけます。エッセンシャルオイルの香りが癒しの効果も。

 

日本初!カカオ原料のスキンケアブランドを開発した女性、勇綾香さんインタビュー
チョコレートキューブソープ(4個入)¥2,100/YAECO

勇さん:カカオを使ったスキンケアアイテムは、取っ掛かりとしてはなかなかハードルが高いなと感じ、次はもう少しコンセプチュアルな商品という位置付けで、チョコレートをモチーフにしたソープを作ることに。ソープには、ベトナムのカカオファームから届く、良質な無農薬のカカオ豆を使用しています。

 

ショコラティエが一粒ずつ手作りする繊細なチョコレートをそのまま石鹸に。防腐剤や保存料、合成香料などは一切使用していないので、お顔にも全身にもお子様にも使っていただけます。プレゼントにもぴったりなキャッチーなパッケージが魅力です。

 

日本初!カカオ原料のスキンケアブランドを開発した女性、勇綾香さんインタビュー
ソープライクチョコレート¥1,500/YAECO

勇さん:『ソープライクチョコレート』は、パッケージも中身も本物の板チョコを再現したもの。チョコレートバーに含まれるカカオの栄養をコールドプロセス製法で丁寧にハンドメイドした、ナチュラル石鹸です。少しずつ割って使うのもお楽しみのひとつ。こちらもお顔、全身に使えます。

 

日本初!カカオ原料のスキンケアブランドを開発した女性、勇綾香さんインタビュー
左から;ホットカカオティー(6包)¥1,600、お花とカカオのお茶(6包)¥1,600、ベリーチョコレートティー(6包)¥1,600/YAECO

 

―カカオの持つ美容成分をインナービューティーにも生かしたいと思いから、勇さんはカカオニブを原料にしたお茶も開発。

 

勇さん:『ホット・カカオティー』はカカオニブの甘い香りに、ジンジャーやペッパーといったスパイスをブレンド。お腹からじんわりと温まります。『お花とカカオのお茶』は、ビタミンCがたっぷり入ったローズやハイビスカスのさっぱりとした酸味がクセになる美味しさです。利尿効果もあってカラダの巡りをサポートします。『ベリーチョコレートティー』は、カカオニブに美肌効果抜群の甘酸っぱいクランベリーをMIX。このお茶は飲んだあと、具材も食べることができるので、小腹がすいた時のおやつにも最適です。

 

次なる目標は、美容オイルやボディケアアイテムの開発
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―今後はどのようなものをプロデュースしていきたいですか?

 

勇さん:そうですね、近いうちにカカオの成分をぎゅっと凝縮させた美容オイルをラインアップに加えたいなと思っています。全身用のボディローションも作りたいですね。

 

 

―勇さんの頭の中には、形にしたい新しいアイデアが次から次へと生まれているよう。

 

勇さん:おかげさまで毎日忙しく、最近は土日もなかなかお休みが取れていない状態ですが、やりたいことはまだまだたくさんあります(笑)。将来的にはペンションをやりたいですね。 建物のデザインから食事、アメニティーまで包括的なプロデュースをしてみたいです。

プロデュースを経て、自身のライフスタイルにも変化が
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―毎日多忙な勇さんにとっての、リフレッシュ法はなんですか?

 

勇さん:どんなに疲れていても、必ず毎晩お風呂に入るようにしています。お気に入りのバスソルトを入れて、キャンドルを灯して、BGMは大橋トリオ。ゆらゆらと揺れるキャンドルの炎を見ながら、ひたすらぼ~っとしてます(笑)。しっかりOFFモードにしてリセットすることで、なるべく疲れを溜めないようにしています。

 

―オーガニックコスメやビューティーフードを開発して、私生活にも何か影響がありましたか?

 

勇さん:自分自身の食生活に対して、より気を遣うようになりました。元々料理は好きで、基本的に自炊派です。冷え性が気になるので、きんぴらにしたり、豚汁にしたりして、根菜類を積極的に摂るようにしています。食卓は和食が中心。土日にたっぷり作り置きをして、平日はお弁当を作ってオフィスに持参しています。最近は土日もバタバタしていて、なかなか作れていないんですけどね…(泣)。

 

日本初!カカオ原料のスキンケアブランドを開発した女性、勇綾香さんインタビュー

―最後になりましたが、APeCAの読者の皆さんに一言お願いします。

 

勇さん:YAECOはチョコレート好きの方にぴったりのコスメ。チョコ好きの人の中には、チョコがただ甘くて美味しいだけでなく、美容にもいい成分が含まれていることを知っている人も多いと思うんです。ぜひその嬉しい効果を、スキンケアを通して実感してもらえたらなと思います。

 

―自分がいいと信じたカカオを強い意志と惜しみない努力によって、スキンケアという形で世の中に送り出した勇さん。彼女のこれからの活躍にも期待したいですね。

 

日本初!カカオ原料のスキンケアブランドを開発した女性、勇綾香さんインタビュー

 

『YAECO』の商品はこちらのオンラインサイトで購入できます

https://www.yaeco.jp/online/

 

【Profile】

日本初!カカオ原料のスキンケアブランドを開発した女性、勇綾香さんインタビュー

勇 綾香(Ayaka Isami)

大学卒業後、チョコレートデザイン株式会社に入社。ブランドロゴ、パッケージ、WEBなどのデザインナー、アートディレクターを経て、社内ベンチャー「株式会社アトリカ」を設立。オーガニックカカオのスキンケアブランド「YAECO」をプロデュース。