沖縄県・宜野湾市で、美と健康がコンセプトのライフスタイルショップ「B+(ビー・プラス)」と、グルテンフリーなど素材にこだわった焼き菓子専門店「B+ BAKE(ビー・プラスベイク)」の2店舗を運営する、知念弥生(ちねんやよい)さん。東京のファッション業界でヘアメイクとして活躍していた知念さんが、地元沖縄に移住することで見えてきた、「+(プラス)」のアイデアとは?

 

初の沖縄取材を敢行したAPeCAとのカカオ・コラボレーション商品にも注目です!

 

文:藤井存希

写真:チダコウイチ

 

 

東京でヘアメイクとして培ったセンスを武器に 故郷・沖縄県で2つの「B+(ビー・プラス)」を始動。
(写真提供:B+)

東京のファッションブランドの広告等でヘアメイクとして活躍していた知念弥生さんが、故郷である沖縄に戻り、美と健康がコンセプトのライフスタイルショップ「B+(ビー・プラス)」をオープンしたのは、2017年9月。おしゃれな飲食店が多い宜野湾市内に構え、沖縄県産を中心に、こだわりの食材で作るコールドプレスジュースやスムージーなどを提供している。ヘアメイクという職業柄、外見を美しくするプロフェッショナルである知念さんがまず沖縄に作りたいと考えたのは、“内側からの美”を提案できるお店だったという。

 

「ヘアメイクとして肌や髪の毛に触れていて感じたのは、疲れはやはり内側からくるということ。メイクではカバーできませんし、美しさと健康って切り離せないものなんですよね。さらに昨年からの自粛期間はみんなが健康を見直すきっかけになったこともあり、免疫力をアップしたいと『B+』の自家製甘酒を買い求めにいらっしゃるお客様がとても増えました」

東京でヘアメイクとして培ったセンスを武器に 故郷・沖縄県で2つの「B+(ビー・プラス)」を始動。
(写真提供:B+)
東京でヘアメイクとして培ったセンスを武器に 故郷・沖縄県で2つの「B+(ビー・プラス)」を始動。
オンラインでも人気のコールドプレスジュースをはじめ、スムージーも、パイナップルや根菜、小松菜、ビーツなど沖縄で育った味の濃い食材を使用。(写真提供:B+)

店内には他にも、体の内側からケアできることを目的にセレクトしたハーブティや胃腸を休めるスープなど、オーガニックのものを中心にラインナップ。知念さんが東京から沖縄に戻った際、自分がいいと思えるものを扱うお店が少なく、お気に入りのものが一箇所に集まるお店があったらいいなという気持ちから、店の構想を練ったという。

 

201911月には、姉妹店となる焼き菓子専門店「B+ BAKE」もオープン。知念さんがもともとファンだったという人気のベイクショップ「nanan pipeline」の閉店にともない、その味をレシピごと引き継ぐ形でスタートしたのだそう。

 

「もともと通っていた焼き菓子屋さんで、お店が閉まってしまうと、あの味が食べられなくなってしまう…。さらに、私の地元・多良間島の名産である黒糖を使って、オリジナルの焼き菓子を作ってもらっていたので、この取り組みも継続していきたいと考えて、お店も味もそのままで、この場所を買い取らせていただくことにしたんです。センスの良いオーナーさんから引き継いだので、棚やベンチなどを追加工事しただけで、手作りのショーケースなどは生かしたまま。“一度食べたら忘れられない大人の焼き菓子”をコンセプトに、甘さ控えめで、スパイスやハーブ、洋酒などを効かせ、グルテンフリーの商品を多数揃えたお店です。いざ引き継いでみると、『引き継いでいただいてありがとうございます』というお声をたくさんいただいて、やっぱり私以外にも多くのお客様がお店の存続を望んでいたんだなと感じました」

東京でヘアメイクとして培ったセンスを武器に 故郷・沖縄県で2つの「B+(ビー・プラス)」を始動。
東京でヘアメイクとして培ったセンスを武器に 故郷・沖縄県で2つの「B+(ビー・プラス)」を始動。
約1年かけてしっかりレシピなどを受け継ぎ、オープンした焼き菓子専門店「B+ BAKE」。一番人気は、「nanan pipeline」時代から知念さんが大好きだったというレモンケーキ。他にもラズベリーケーキやキャロットケーキ、ラムレーズンサンドなど、味わい深い大人の焼き菓子が多数並ぶ。(写真提供:藤井存希)

また、「B+ BAKE」オープンのおかげで、その目の前の物件が空くことも事前に知ることができ、車で10分ほどの距離にあった「B+」が移転。現在、2店舗が向かい合う形で営業している。

東京でヘアメイクとして培ったセンスを武器に 故郷・沖縄県で2つの「B+(ビー・プラス)」を始動。
「B+」の移転に合わせて、念願だった美容室とネイルサロンも併設。

今回は、知念さんがプロデュースするこの2店で、APeCAが提供するカカオニブ・カカオパウダーを使ったコラボレーションが実現。「B+」では、カカオニブ、カカオパウダー、を使ったスムージーとアイスを販売する。商品開発を担当した「B+」マネージャーの冨里 梓さん(ふさと あずさ)にお話を伺った。

 

「既存メニューで、オーガニックのカカオパウダーとカカオニブを使用したスムージーとアイスはあるのですが、

今回使用したWHOSECACAOのインドネシア産スペシャリティーカカオは、味が全く異なり、特にニブのフレッシュな酸味とパウダーの爽やかな苦味が美味しかったので、新メニューとしてレシピを作りました。ラズベリーと合わせて、カカオベリーのスムージーにして、ココナッツミルクでコクのある味わいに。普段のスムージーは、素材の味を楽しんでもらうため、氷は極力使わず、基本は豆乳と野菜、フルーツで作るのですが、夏なので氷を少し入れて、さっぱりとした口あたりのスムージーに仕上げました。

『B+』のアイスは卵と乳製品、白砂糖を一切使用しないで作っているビーガン仕様ですが、少量のメープルシロップを使う以外は、ほぼ自家製甘酒の甘みです。今回は、カカオパウダーとカカオニブに加え、ラム酒とカルダモンを入れて、豊かな風味とスパイスを感じる大人のチョコレートアイスを作ってみました」

東京でヘアメイクとして培ったセンスを武器に 故郷・沖縄県で2つの「B+(ビー・プラス)」を始動。
APeCA×「B+」のカカオベリースムージー(右)¥780と、チョコレートアイス(左)ワンスクー プ¥480

B+ BAKE」では、APeCAコラボのチョコレートフィナンシェを販売。カカオマスとクーベルチュールチョコレートを合わせ、アーモンドパウダーと焦がしバターで風味をプラス。仕上げに、カリッと心地よい食感のカカオニブをON。「B+ BAKE」開発担当の田場梨乃(たば りの)さんが、「カカオパウダーのビターな苦みを生かして甘さ控えめに調整しました」と言う通り、食べ飽きず、フワッと軽い口当たりがクセになる。

東京でヘアメイクとして培ったセンスを武器に 故郷・沖縄県で2つの「B+(ビー・プラス)」を始動。
APeCA×「B+ BAKE」のチョコレートフィナンシェ¥280

向かい合う「B+」と「B+ BAKE」は、沖縄の地元食材を上手に取り入れ、地域に根付きながらも、知念さんのセンスが随所に生かされていることで、県内・県外からバランスよくお客様が訪れる。

 

「昨年出産するまでは、東京での撮影のお仕事と沖縄の店とを行き来していたので、東京でインプットしたものをバランスよく沖縄でアウトプットできて、さらに沖縄にいるだけでは気づかなかったこの土地の魅力を、客観的に捉えることができました。好きなものに囲まれて仕事がしたいという気持ちと、それをみんなにも提案していいものを知ってもらいたいという気持ちを、常に両軸で持ち続けていきたいです」

 

日常に豊かさをプラスし、地域に新鮮な風を送り込む、「+(プラス)」の今後に注目したい。

東京でヘアメイクとして培ったセンスを武器に 故郷・沖縄県で2つの「B+(ビー・プラス)」を始動。
(写真提供:B+)

宜野湾市内のメインストリートである国道58号線から1本脇に入ったアクセスの良い場所にある「B+」。向かいには、焼き菓子専門店の「B+ BAKE」を構える。

 

 

 

【Profile】

東京でヘアメイクとして培ったセンスを武器に 故郷・沖縄県で2つの「B+(ビー・プラス)」を始動。

知念弥生さん

1986年生まれ。沖縄県の多良間島に生まれ、18歳で東京の専門学校へ行くため上京。美容師、ヘアメイクとして活躍後、5年前より沖縄に戻り、宜野湾市で「B+(ビー・プラス)」「B+ BAKE(ビー・プラスベイク)」の2店舗をオープン。

 

 

【店舗情報】

 

B+(ビー・プラス)

沖縄県宜野湾市大山1-6-5 1F

Tel:098-898-5195

定休日:月曜・火曜、祝日の際は営業

https://www.bplusokinawa.com/

 

 

B+ BAKE(ビー・プラスベイク)

沖縄県宜野湾市大山1-5-12 TOMAS大山 1F

Tel098-800-1019

定休日:月曜・火曜

https://bplusbake.thebase.in/

 

 

 

 

文 : 藤井存希Aki Fujii

フードジャーナリスト

大学時代に受けた食品官能検査で“旨み”に敏感な舌をもつことがわかり、食べ歩いて20年。出版社時代はファッション誌のグルメ担当、情報誌の編集部を経て2013年独立。現在、食をテーマに雑誌やWEBマガジンにて連載・執筆中。

https://www.instagram.com/akinokocafe/