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山の上でのカカオ造り

フーズカカオが活動するインドネシアのエンレカン県は標高が1000mほどにある地域。

赤道直下の熱帯にもかかわらず、朝晩は15度まで下がるのでジャケット毛布は必須。

 

山の上でのカカオ造り

カカオの発酵は糖をアルコールに変える微生物の働きがとても大事で、酵母は30度前後の温暖な状態を好む。

山の上でのカカオ造り
山の上でのカカオ造り

「ちょっと寒いかな?」とか「ちょっと酵母にとっては熱すぎるなー」と、農家さんは子供の世話をするようにカカオ(とその周りにいる微生物)と接します。

 

発酵は何千億、何兆という単位の微生物が働くんだから風味もおおきく変わる。

カカオという生物と酵母や乳酸菌といった微生物との共存を実感できるタイミングでもある。急速な変化がなく、発酵がゆっくりと進む。じっくりと待てるのは山の上だからこそ。

日本の酒造りを冬におこなうのも雑菌の繁殖が少なかったり、変化のコントロールがしやすいから。

山の上でのカカオ造り
真っ白なカカオパルプが発酵を始める様子は、まるで日本酒の米麹のよう

日本酒はいまでは酵母を選べるし設備も発展して、通年酒造りはできるそうだけど、

むかしは蔵で自然発生した蔵つき酵母を使って、自然の気温に任せて酒をつくっていた。

 

カカオ農園の発酵は昔の日本の酒蔵と同じ環境。

そう考えるとちゃんとカカオ造りをおこなうカカオ農家は「農業」をやってるように見えて、実は「醸造業」をやってるんだよね。