タンザニアとモバイル革命3
タンザニアの交通と電気事情
現在、タンザニアでは国の経済を農業から産業に移行しようと努力が注がれています。
鍵となるインフラ (道路、水道、電線などの社会基盤となる施設)の整備が開発目標の一つとなっています。
タンザニアの道路ネットワークの全長は約 86,500 kmと推計されていますが、大部分は舗装されていません。
写真1の左は未舗装、右は舗装された幹線道路。信号や横断歩道は都市部以外にはほとんどありませんでした。

道路が交差する場合は環状交差点(中心の島の周囲を一方向に回る方式)を採用していました。
町の入り口などには路面にバンプと呼ばれる減速用の隆起があり、減速せざるを得ない仕組みになっていました。電気を使わない工夫のようです。
舗装された道路には、車が集中するので交通量は多く感じます。
延々と続く道も片側一車線しかないので、長距離を走るトラックやバスはノンビリした地域の車を猛スピードで追い抜きながら先を急ぎます。 、、、結構スリルがあります。
農業用トラックの荷台には労働者も乗っていて楽しそうです(写真2)。たまにトウモロコシなんかが飛んできます、、、。

写真3はスワヒリ語でBajaji (バジャジ)と呼ばれる現地の三輪バイクタクシー。30分で日本円で50円ほど。

タンザニアの風を感じながら町並みを楽しむのにおススメです。乗り心地もいいほうです。
写真4は大きめの都市の変電所。少し頼り無い感は否めません。

タンザニアの電化率(発電所からの送電を受ける世帯の割合)は全体で32.8%、地方では 16.9%、一人当たりの年間電力消費量は 99kWh(日本は 7,820kWh)程に留まっています。
固定電話の普及率も 2% 程です。
広大な国土に集落が点在しているため、インフラ整備は困難であることが伺えます。
ちなみに都市部でも1日一度は停電します。
写真5はホステルの灯り。停電すると虫と動物の鳴き声(サル?!)だけの世界に。

慣れれば「停電=静けさを楽しむ時間」と思えるようになりますが、夜間は懐中電灯やカンテラの携行をお勧めいたします。