チョコレートに最もよく使われる乳化剤で、人間も含む動植物の生体膜の材料が主成分である物質群、な~んだ?

 

チョコレートのフレンドリーな相棒

そう、レシチンですね。レシチンは高温多湿な日本で一般人がチョコを美味しく保存するのに欠かせないお助けマン。主体のリン脂質は生命を維持するための色々な役割を担っています。

 

チョコレートは色々な物質が細かくなって均一に混ざることが美味しさの一要因でした。異なる物質間は界面と呼ばれ、エネルギーが不安定なんですね。チョコを放置すると、界面がなくなろうとする→粒子が大きくなる→舌触りや見た目や風味が悪くなる…これが自然に起こるのです。

混ざった粒が凝集しようとする力は界面張力と表面積の積で表せます。エネルギーは自然に小さくなろうとするものです。界面張力を小さくしてこれを和らげるのがレシチンのはたらきというわけです。

 

レシチンは大豆油を精製するとガム状で取り出されます。更に脱水して不純物を除いたペーストレシチンができあがり。脱脂した粉末レシチンも売っています。

形状の他にもリン脂質の組成を変える、酵素処理する、など一工夫施されたレシチンもありまして。例えば粉末は粉製品に混ぜ込めるし水に溶けやすい。ホスファチジルコリン(PC)というリン脂質の割合を高めたレシチンは水中油滴型のエマルションを作りやすい。酵素処理をするとエマルションの安定性が増す。などなど、色んな効果が付与されるのです。

 

ところがチョコレートは脂肪に水溶性や不溶性の成分が分散した大きなかたまり。脱脂も組成を変えるのも必要なし。実際、チョコレート用として販売されるレシチンはペーストです。PCに次いで多いホスファチジルエタノールアミン(PE)もカカオの抗酸化作用を高めるようですし、逢うべくして逢った、親和性の高いステキな出会いでしたよね~!

 

なんて、ちょこっとレシチンを語ってしまいました。